HOME > FORTUNE > 星と自分を繋ぐ解説BOOK STEP5:【12ハウス】の解説⑤
2024.06.01

星と自分を繋ぐ解説BOOK STEP5:【12ハウス】の解説⑤

このページでは、雑誌やメディアなどで、独特な表現とズバッと胸に響く言葉で、西洋占星術を発信されているジョニー楓さんより星読みについて教えてもらいます!



皆さんと一緒に学びながら解説するのは、ライターのモーリー。

悩めるときも健やかなるときも…“占い”を頼りに過ごしてきた私が思うに、その魅力は占うこと(知ること)で見えてくる未来と同じくらい、今の自分自身に向き合う時間を作るキッカケをくれることだと思っています。



星を読み、自分の明日(未来)を見つめることは、今までよりも少し肩の力を抜きながら、どこか逞しく、軽やかに日々を過ごすことへ繋がっていきます。



解説BOOKを通して、占星術をおこなう上で大切な基本素材や仕組みなどを、一つ一つ丁寧に学んでいきましょう。

前回の記事 STEP5:【12ハウス】の解説 を復習したい方はこちらから!

ー STEP5【12ハウス】の解説⑤

◆第11ハウス

未来のビジョン、はみ出して世界を作る、未来思考

 

前で紹介した10ハウスが、集団社会の中の決まりを理解した上で全うする場所だとしたら、11ハウスは理想社会であり、まだ認められていないような未来のことを表します。

10ハウスがメインカルチャーとするなら、11ハウスはサブカルチャーとも表現できます。

例えば、朝起きて会社へ行き、勤務時間が決まっている正社員が10ハウス的働き方だとすれば、一つの場に属さず自分の裁量で働くフリーランサーのような姿が11ハウス、と言えば分かりやすいでしょうか。

 

人間関係で例えるならば、上司と部下という関係性ではなく、横のつながりで成り立つ関係性。または、血は繋がっていないけど家族のような関係など。

トップダウンではなく、同じ理想の元に成り立っている関係性が11ハウス的だと言えると思います。

既存の「現実的価値観」にとらわれない“理想理念”です。

 

この組織の中でトップになりたい!というより、どんな世界でも通用する人になりたいとか。例えば、野球界で言うなら、日本でMVPをとるよりメジャーリーガーになって世界で活躍したい!みたいな。

または、仕事終わりに会社の仲間と「こういう人間になりたいよね」と飲み屋で語り合う時間…みたいな感じ。

 

ホロスコープを見て、11ハウスに月や太陽がある人は、既存の枠の中で生きることに葛藤を覚えたり、上手く馴染めなかったりするかも知れません。

 

誰かに指示されたり、決められるのではなく、自由に自分でクリエイトしていく方が活き活きとするはず。ただ、それが深層心理の中でかなり根強い「理想」の姿なので、どうしたって敷かれたレールや常識的な年の重ね方に対して倣っていけず、苦しい経験や扱いを受ける可能性があるのも事実です。

ちなみに、天王星や冥王星がると、11ハウスに踏み込んだ瞬間人生が180度変わることも。良し悪しは別として。

 

また、働き方の話しでなんとなく気づくかと思いますが、10ハウスが“地の時代”的な生き方で、11ハウスは“風の時代”的な生き方とも言えると思います。

例えば、フリーランスという働き方も、少し前まではその不安定さの方が切り取られたり、軽く見られたり、社会に属せないアウトロー的な扱いだったように思います。

 

でも、今ではその母体も増え、なんなら“いい生き方”とされているように、これまではコアだった世界がマスになろうとしている。

つまり、これまでは真っ当だとされていた10ハウス(社会の決まり)がバラバラになり始めている今、11ハウスとその立場が入れ替わろうとしているのです。

 

この動きを知ると、時代の流れと共に、想像もしていなかったことが起こったり、生まれたり、消滅したり。激しく移り変わる現実を改めて理解できるし、“今”から目を背けることは出来ないと感じます。ここでもそう感じざる負えないのが恐ろしくもあり、感慨深いですね。

 

占星術のホロスコープの読み方としても、アップデートしていく必要があること。ハウスの捉え方が変わってくるということを念頭に、学びを進めなければいけません。

◆第12ハウス

目に見えない、実態がない 枠が存在しない

 

12ハウスは、全ハウスの中で最後の段階です。つまり、1ハウスから続いてきた経験の全てが、ここで統合されないといけないと言うことです。

大人としての完成は10ハウスまでで示されますが、特定の社会の中で結果を出しても、そこから離れれば何も残らないのが10ハウスの特徴です。

特定の場に依存することで、そこでしか成り立たない自分に危機感を感じ、もっと幅広く対応できるための自分を育てるのが11ハウス。

そして、最後の12ハウスはここまでの経験を全てまとめ、自分にどういう「真」があるのかを考えるハウスになります。

 

誰でも、感覚や感情、思考というものは密接に繋がっていて、考え方や物の捉え方が、目にみえる物質性や感覚的なものに支配されすぎると、本当の意味で人間性を見つめることが出来なくなってしまいます。

だからこそ、12ハウスでは、こうした環境や社会、感覚的、などの目に見えるものに支配されない自分を育むための経験の場だと言えると思います。

 

12ハウスは、12個の中で最も開放的で制限のない領域であり、精神性においてはどこにも縛られず無限に広がるという感じで、実際その個人の中での影響力はかなり強力です。

 

また現在は、WebやSNSなどの実態が掴めないないところで世界が進んでいきますが、その自由さやスピード感に魅了される理由がなんとなく理解できますね。違う言い方をすれば、そう言う文明の発達と共に12ハウスのフィールドの幅が、グッと広がったとも言えます。つまり、昔よりも現代の方が11ハウスと同様に、12ハウスも生きる場が広がったって訳です。

 

この12ハウスに惑星がある人、例えば、水星、太陽、木星などがある人は、目に見えないものを扱うことへ積極的になるべきな気がします。

例えば、架空の世界を作ると言う意味で、画家、写真家、音楽家、また、正体が不明な方が更に作品へ魅惑をもたらすとすれば、本人は隠れていて“ペンネーム”をつかって活動するといい気がします。

他にもホストやホステスなんかも、実体のないもので成り立っていると言う部分では、12ハウス的な要素がある気がします。

もしくは、占いやセラピーのような、目に見えない世界との繋がり、またその説明で誰かを癒す、または助ける、なども最も向いてると言えます。

 

逆に目に見えないところでコソコソと動く詐欺師、または、道ならぬ恋に陥るとか、無識で外部との接触を断ち引きこもる、なども12ハウス的な動きと言えると思います。

 

実態がないからこそ、常識や環境に捉われることなく、広く豊かな発想を生み一発逆転のような展開を作れたりすることもある。でも逆に何も形にならず、自分を見失うというような落とし穴にもなりうるので、かなり慎重にホロスコープを読んでいく必要があるのも、12ハウスの特徴ではないでしょうか。

 

 

ーーーーーーー

 

全12個のハウスの解説はここまでです!

次回はこの連載最後の『アスペクト惑星と角度』の解説になります。

最後の最後まで、どうぞよろしくお願いします。

⚫︎Produce

⚫︎Write&Edit