【6月】ELEMENTS FORTUNE byジョニー楓＆モーリー

突然ですが、これまでの人生の中で印象に残っている、マイベストシーン的な“良かった自分”とはどんな姿ですか？

例えば、小さな頃に親しい人に褒められたことや、友達からいい反応が得られたこと。または、日々描く理想に限りなく近づいた体験など。

火エレメントの皆さんならこの質問に対し、いくつかのシーンをパラパラと思い浮かべてくれそうな感じがします。

これまではそんな成功体験が、火エレメントのパンっとしたエネルギーを保ち、いつだって自分を信じてやっていく為の秘訣だったんじゃないでしょうか。

しかし、それは今、実際の生活で生かされていますか？

自分がイメージした時のままで止まってはいないでしょうか…？

これは全エレメント共通で言えることでもありますが、これまで抱いていた理想と現実とのギャップに苦しむことになる今月。

火はそのギャップを冷静に受け止めた上で、今ある社会の中で自分の熱量、積極性をどう活かしていけるのか。自己改革していけるかどうかを試されることになります。

どうにも世知辛く複雑な世の中は止まらず、熱っぽさだけではなくロジカルな思考への切り替えが必要なシーンも増えましたよね。また、「きっとこうなる」というような“ポジティブへの転換”では、もう賄いきれないという現実もあると思います。

自分自身の強みや魅力を愛し、またそれをエネルギッシュに表現することが出来るのは、これからも火エレメントの良さであることに変わりありません。

しかし、このタイミングで自分の内側と外側の両方を客観的に見直さなければ、今の時代の作る新しい価値観と本当の意味で向き合っていくことが難しくなっていく。どう活かしていけるのかも分からないまま、取り残されてしまう…という苦しい状況になっていくのだと思ってください。

例えば、想像よりも盛り上がってくれない観客を、冷静な目で分析し、改めて盛り上げるためにはどうしたらいいか？考えるようなイメージで。

もしかしたら、周りの反応が悪かったり、協力が得られなかったり、現実的で熱量を下げられるようなトーンの低い言葉ばかりが溢れたり。そんな状況に、自分でも驚くほど落ち込むこともあるし、本当に苦しい時もあるかも知れません。

でも、真実を知ることから始めなければ、進化することも、変えることも出来ないのです。今は少し辛いですが、一旦冷静になることにより、その場の感情で言い過ぎたり、距離を詰めすぎたりして、あとで後悔するなんてことも防げるはずです。

まずは、落ち着いて自分の目で足元を確認しながら、新しいスタイルにアップデートするところはしていく。また、一つ一つ自信をつける為の体験を重ね確かめながら、次のステージへ向け自分自身をグレードアップさせていきましょう。

風の時代というだけあって、惑星も風サインとの関わりが活発な動きが続いています。そんな中、風エレメントの皆さんはその“らしさ”を遺憾なく発揮しながら、アクティブに過ごしているんじゃないでしょうか。

しかし、何が楽しくてこの情報を集めているのか？

なんでこんなにスマホを手放せないのか…？

ふと、今の在り方や動機に対して疑問を抱く瞬間が出てくるかもしれません。

これまでなら知り得なかった情報へ、誰もが簡単にアクセスできる時代になり、こちらが欲しいか欲しくないかなどお構いなく“アクセスされること”も増えました。それを都合が良いと思うか、悪いと思うかはそれぞれですが、なんとなく自分のコミュニティや好きなものへの広がり方まで操作されているようにも感じます。

そんな状況だからこそ、どこまでも広く多くというよりも、自分の好みに対して的を絞りながら広げていくように意識しないと、濃度の薄いものばかりが自分の周りに溜まっていくだけで、結局自分のものには出来ないことになる。

または、何も身にならないままで流されていくことになりかねない。

風のエレメントの最終目標は、いろいろ知った上で、だんだん削ぎ落とし、「最低限の持ち物で生きていける！」と言うようなシンプルな自信に辿り着くことです。

情報が多くなるのは結構なことだし、それによって選択肢が増えるのも素敵なことです。

ただ、その豊富さもきちんと身に付けていかないと、絞るに絞れなし、“決め手にかけた奴”

になりかねないのも確か。

そうならない為に、先行しそうな好奇心がどこへ向かうか？冷静に判断して行くこと大切だし、また自分の主張したい箇所はどこなのか？それをわかってもらう為には？、自分の心理を整理したり、心を注ぐべき部分はどこかを情感的に考えてみたりすることも大切です。

また、外部と関わる際には、本音を織り交ぜて話を展開したり、時には真に迫るような熱を持った感情を表現したりすることにより、案外自分の望みが分かることもある気がします。

情報だけで判断せず、時にはナマのやり取りも体験することで理想が閃くこともあれば、相手の反応からイケてるイケないを察して、自分に活かしていける部分も多々あるはずですからね。

例えば、「そう！この良さを誰かに分かって欲しかったんだ」とか「これが自分にとって大切な部分なのか」みたいに。

自分自身の思考や好みを再確認できれば、恋や生き方にリアリティーが出てくるし、そのリアリティーの中から更に厳選して行くことで、今よりも“シュッ”とした生き方や愛し方ができると思います。

会社に勤めていた人がそれ以外の生き方を知らない。とか、会社の方針に共感し染まりながら正しく過ごしている人は、そのフィールドを通した視点で社会を見ていくことになっていると思います。

しかし、そんな会社や家庭などのフィールドが崩れ出している最近では、“それ以外のもの”を見ること、聞くこと、体験することが増えてきているんじゃないでしょうか。

例えば、売り上げや数字を大切にする会社に勤めていて、それを念頭にプレゼンをしたら、クライアントはエシカル的な方向で進んでいて話が噛み合わなかった、とか。

他にも、心をシェアして行くのが恋人だと思っていたけれど、全然違っていても平気なのが今時で、なんならベタベタした付き合いは嫌われる…、とか。

そんな予想もしていなかった体験を通して、自分が今居る場所や考え方がいかにローカルだったのかを知ることに繋がったり、自分が知っている以外の世界が広がっていることを思い知ったり。いずれも慣れたところから引き剥がされるような体験をするかもしれません。

水のエレメントは、共存や結合が目的で、そこで培い育ったこと、あるいはそこに染まって馴染んだ部分が人格を作ります。しかしこの時期は、そこで刷り込まれて来たことが、ほとんど通用しないことを痛感するって訳です。

人との関わりに関しても、近づけるよりも離れていた方が上手く行く、とか。

逆に相思相愛とか、一丸となるとか、理想を投影するほど上手く行かなくなる、とか。これまでのイメージになかったことを目の当たりにするはず。

風の時代は、もしかしたら焦ったくて、むしゃくしゃさせられるような距離感の方が、お互いの仲を保つのかもしれません。また、その辺りが上手くいかせる秘訣だと思って下さい。

これまで通りの流れじゃないことへの不安もあるし、周囲と関わっていくことに対して億劫になる気持ちもあると思います。でも、『いつ前のように戻るの…？』という、そこに留まろうとする自分や思考を手放さなければ、この先の未来でさらに苦しくなるシーンが増えてしまうように思います。

なぜなら結婚や出産の縛りが薄れつつある風潮然り、またそれを実現するのが困難な時代然り、あるいはポリアモリー（複数愛）が一部容認されつつある世情然り、水のエレメントの理想と掛け離れて行く現状はこれからも続いて行く気がするからです。

周期論やサイクル論が無効とは言いませんが、限りなく無いに等しい実情を誰でも感じているはずですから、まずは、目を伏せず、塞ぎ込まず、今をちゃんと見て判断しながら自立し、心を強くしていくことが必要。

決まった環境や馴染んだやり方に愛着があるほど、風の時代は苦戦するかもしれませんが、上記にもあるように時代は巻き戻りません。

ならば、この状況を理解して、だんだんでいいから慣れて行くしかない。そうすることで、人間性が広がる一面もあれば、母性が深まる部分もあると思います。

いろいろ踏まえた上で、徐々に受け入れて行く、あるいは吸収して、それも自分の魅力にして行く、そうやって水のエレメントなりに、本格的に風の時代と対峙して行く時だと思って下さい。

“多様な時代”は今日も止まることなく進んでいて、そのスピード感に戸惑いながらも過ごす日々ですが、そんな中で『いいや、私はそういうの…』と、自分のテリトリー内だけ、または社会が用意した枠の中だけに限定し、閉じこもってしまうと時代に取り残されてしまいます。

冒頭から厳しい言葉になり心苦しいですが、これからは現実的なこと以外あまり外側へ関心を示さない、という在り方を変えて行く必要があります。

なぜなら、その“頑なさ”が偏った思考にすり替わり、自らを苦しめることになるかも知れない、と危険性を感じるからです。

ただ、焦ってバリエーションを豊かにすることに囚われてしまうと、自分を見失ってしまう恐れもあります。マルチに広がったはいいけど、自分としてのBESTや決め手がないまま、ただただ手段だけが豊富で、相手にも、自分自身にも自信や説得力の欠けた人になる恐れもある。

世の中の進歩や進化を気にしなさ過ぎると時代遅れになり、でも気にし過ぎると今度は自分がなくなるどころか、秀でた部分まで埋もれさせてしまう…と言うことです。

時代をちゃんと意識しつつ、でも簡単に明け渡してしまわず、地のエレメントなりに“風の時代”と渡り合って行くことが必要なのかも知れません。

「バランス」という言葉ではまとめきれないですが…その絶妙な匙加減を理解して行くことがまずは大事だと思って下さい。

頑張っても、売り上げや給料が上がらない情勢然り、結婚とか目に見える形に落とし込み難い時代然り、努力しても報われないけれど、でも努力しない自分も許せない！みたいな。地のエレメントらしい理由や動機でいいから、自分で自分を愛せる生き方を模索してみて下さい。

また、ただでさえ情報過多な世の中で、思考も心も常にあちこちへ飛び交い、いったい自分は今何を求めているのか？を見失いやすい状況にあります。

そんな流されやすい状況だからこそ、意識的に集中できる環境を自分自身で作って行くことも必要な気がします。

軸をしっかり持った上で、今まで磨いてきたスキルを活かす。そう言う姿勢で“今”と向き合えれば、どんな風に応用していけばいいか、客観的にもわかってくるはずです。

いくらビジョンが描けても、スキルがなかったらチープなものしかできないのは風の時代であれ変わりません。

我々が生きているように、時代もまた生きていて、更に風の時代は常に姿形を変えて来ます。そこにどれだけアジャストしていけるか？自ら意識していくことを忘れずにいて下さい。

物質的な部分で測っていた価値観や尺度を変えなきゃいけないし、そこで得られる安心に落ち着くことも許されず気が休まりませんが…案外持ち札が広がって、知らない間に今に適応できる人間になっていくはずです。